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Divine──受け継ぐための進化

受け継いだ響き、その先へ

ひとつの楽器が長く愛され、やがて象徴的な存在となったとき、その進化には慎重さが求められます。変えるべきものと、決して変えてはならないものを見極めること。2012年の誕生以来、〈ビュッフェ・クランポン〉のフラッグシップモデルのひとつとして独自の地位を築いてきた“Divine”(ディヴィンヌ)もまた、その問いと向き合いました。

豊かで密度のある響き、柔らかさと芯の強さ、音域全体にわたるバランス、そして奏者の意図に応える高い操作性。今回の進化は、その個性を薄めたり、別の方向へ置き換えたりするものではありません。“Divine”らしさを受け継ぎながら、現代の奏者が求める自由さと確かさを、さらに高い次元で実現するためのものでした。

新しいDivineクラリネットと製作工程を象徴するパーツ


変える前に、聴く

新しい“Divine”の開発は、設計室の中だけで完結したものではありません。教授、国際的なソリスト、技術者など、日々この楽器と向き合う人々との継続的な対話を通じて、一つひとつの調整が積み重ねられました。

その中心には、2012年の初代“Divine”の開発にも携わったクラリネット奏者ポール・メイエと、ブランドのエキスパート技術者でありクラリネット奏者でもあるエリック・バレがいました。初代から続くこの協働が、新しい“Divine”に確かな一貫性をもたらしています。

目指したのは、別の楽器をつくることではなく、同じ“Divine”をさらに先へ進めること。アイコンは置き換えるものではなく、受け継ぎ、磨き上げていくものだからです。

クラリネット奏者ポール・メイエ 新しいDivineクラリネット

受け継がれた、“Divine”の音

“Divine”の核となるRC系の内径設計は受け継がれています。それは、この楽器ならではの豊かで密度のある響きと、柔らかさの中に芯を感じさせる音色を支えるものです。

今回の進化では、その音響的な個性を守りながら、ベルの内径設計を新たに見直しました。息に対する反応がより自然になり、音域を移る際のつながりや、全体の均質性がさらに高められています。現在主流となっているマウスピースとの相性を考慮し、音程バランスにも細やかな調整を加えました。

発音の明瞭さ、レスポンスの良さ、音域を通じた一体感。変化は目立つためのものではなく、奏者が音楽に集中するためにあります。


同じ響きを、より自然に

演奏時の自然な感覚を支えるため、キーワークにも改良が加えられました。リングとスパチュラの形状を見直し、アームの設計を調整しています。

接合部には天然コルクと専用のOリングを組み合わせ、組み立てや音程調整のしやすさと、機械的な安定性の両立を目指しました。また、管体、ベル、バレルには“Divine”を象徴するカーボンファイバー製リングを継承。軽量性と重量バランスを保ちながら、楽器全体の一体感を支えています。

新しいDivineクラリネットのキーワークと仕上げ


音響設計と呼応する、新たな佇まい

新しい“Divine”には、“Grand Siècle(グラン・シエクル)”仕上げが採用されています。フランスの装飾芸術が華やかに花開いた「偉大なる世紀」を想起させるこの意匠では、金メッキを施したキーポストがグレナディラ材の深い色合いと調和し、抑制の中に気品ある輝きを添えます。

“Légende”や“BC XXI”にも通じるこの美意識に加え、ロゴと刻印には新しいレーザー技術を採用。より明瞭で、長く美しい印象を保つ仕上げとなりました。外観の変化もまた、音響設計と同じ思想から生まれています。伝統を飾るのではなく、現代へと受け継ぐためのデザインです。


200年を超える歴史の、その先へ

新しい“Divine”は、B♭管とA管の2つの調性で展開されます。ソロ、室内楽、オーケストラという幅広いレパートリーの中で、奏者が2本を持ち替えても、響き、キーワーク、遠達性に一貫した感覚が得られるよう設計されています。

純粋な新しさによって目を引くことよりも、受け継いだものを深く理解し、奏者にいっそう誠実に応えること。“Divine”の進化は、200年を超えて楽器製作を続けてきた〈ビュッフェ・クランポン〉の姿勢そのものです。

フランスの優れた職人技と産業技術を顕彰する国家認定「Entreprise du Patrimoine Vivant(EPV/無形文化財企業)」を受けたマント=ラ=ヴィルの工場で、新しい“Divine”もまた、受け継がれてきた知識と技術のもとに製作されています。


その違いを、実際の演奏で

“Divine”が受け継いだものと、新たに獲得したもの。その違いは、実際に楽器を手に取り、息を入れることで、より明確になります。普段お使いのマウスピースをお持ちのうえ、クラリネットショールームで新しい“Divine”をお試しください。

〈ビュッフェ・クランポン・ジャパン〉公式情報サイトの機種解説「Deep Dive」では、“Divine”が受け継いだ響きと、今回の設計変更が演奏にもたらす変化を詳しく紹介しています。また、クラリネット専用ショールームの設備や試奏予約方法もご案内しています。

新しい“Divine”の製品を見る

クラリネットショールームで試奏する

“Divine”の設計と進化を詳しく見る

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