Buffet Cramponのプロフェッショナル・クラリネットは、ラインナップにおける位置づけからだけでなく、その音響設計のコンセプトからも捉えることができます。それによって、三つの大きなファミリーを見分けることができます。R13ファミリー、RCファミリー、そしてより新しい第三のファミリーです。
このページでは、三つのファミリーと、それぞれのモデルが開発された背景をご紹介します。個々の楽器を詳しく見ていく前に、ブランドが持つ音響コンセプトの多様性をより深く理解するための、有益な出発点となるでしょう。

ファミリー一覧表
| ファミリー | 主な音響コンセプト |
|---|---|
| R13 第一世代 | 芯のある響き、豊かな倍音、力強い音の飛び |
| RC | 温かく芯のある音色、音の均質性、反応の良い吹奏感 |
| 第三のファミリー | より円筒に近い内径、直接的な共鳴の反応、バランスのとれた音域 |
各モデルは個別に最適化されています。このファミリー構成は、序列を示すものではなく、楽器を理解するための枠組みを提供するものです。
R13ファミリー:芯のある響き、倍音の豊かさ、音の飛び
R13ファミリーは、1950年代にロベール・カレによって着想された内径設計コンセプトの伝統に根ざしており、異なる内部容積を、変化する円錐部と円筒部の特性と組み合わせています。長年にわたり、これらの継承された発展は、移り変わる芸術的潮流と演奏家のニーズに応えるために構想されてきました。それぞれの改良は、音色の品質、反応、音程のいずれかを高めることを目指しています。
主なモデル
- R13:このファミリーを代表するプロフェッショナル・モデル。
- R13 Prestige:象徴的なR13の特性を受け継ぎつつ、厳選された天然木材、金属で縁取られたテノン、そして異なる素材によるタンポの組み合わせ(GT、レザー、コルク)によって高められたモデル。
- Festival:音程のバランスの向上と音の飛びの強化を目指し、2024年に再設計されたモデル。
- Tosca:R13ファミリーの旗艦モデル。2004年に設計され、革新的な設計、バランスのとれた音程、そして際立って均質な音色を実現します。
RCファミリー:温かく芯のある音色、音の均質性、反応の良い吹奏感
RCファミリーは、ロベール・カレのイニシャルにちなんで名付けられ、1970年代に登場しました。楽器の全音域にわたる温かく均質な音色を重視しています。これらの特性が、このクラリネットを類まれな汎用性を備えた楽器としています。
主なモデル
- RC:RCファミリーを代表するプロフェッショナル・モデル。
- RC Prestige:RC PrestigeはRCファミリーの水準を最高の域にまで引き上げます。妥協のない仕上げによるグラナディラ材のクラリネットを求めるプロの演奏家のために設計され、洗練された反応と、あらゆる音域における音の生成の完全なコントロールを提供します。
- Divine:DivineはRCファミリーの旗艦モデルです。コンサート・クラリネットの設計における大きな進化を体現しています。制御された音程、音域間の自然な流麗さ、そして瞬時の反応。ステージとオーケストラ演奏の要求に応えるために作り上げられたクラリネットです。
第三のファミリー:より円筒に近いアプローチ
このファミリーは、R13ファミリーやRCファミリーとは異なるアプローチから生み出された、より新しいモデルを集めたものです。より円筒に近い内径設計の現代的な再解釈に基づいており、その系譜は1950年頃にロベール・カレによって開発されたBC20モデルにまで遡ります。そこに、より新しいトーンホール設計の進歩が加えられています。
主なモデル
- Gala:このファミリーの第一歩となるモデル。GalaはLégende & Traditionの系譜から派生し、より汎用性のあるバランスを実現するために開発されました。
- Tradition:このファミリーの中核をなすモデル。直接的な共鳴の反応と、純粋で温かな音色を兼ね備えています。
- Légende:このファミリーの旗艦モデル。Traditionの精神を受け継ぎ、音響面と美観面でさらに高い次元の卓越性を追求しています。ビロードのような音色と、比類なき共鳴を備えています。
BCXXI:新たな音響のパラダイム
BCXXIは、これまでの三つのファミリーの枠外で、独自のアプローチに基づいて開発されました。とりわけ低音域の設計と楽器全体のバランスにおいて、その独自性が際立っています。これはBuffet Cramponにおける研究開発の広がりを反映するものであり、ブランドの音響コンセプトの進化を理解するうえで重要なモデルとなっています。
用語集
ファミリー:共通の開発思想に従って特定のモデルをまとめる分類の概念です。同じファミリーに属するモデルが必ずしも同一の内径設計を共有するわけではなく、各楽器は目指す音響バランスに応じて個別に最適化されています。
ポリシリンドリカル内径:楽器の内部形状が、複数の円筒部と円錐部の組み合わせに基づく設計コンセプトです。Buffet Cramponにおいて、この原理は音程、音色の品質、反応に関する研究の中心をなしています。
反応:楽器が音の生成に反応する速さと、演奏家の息の支えに応える能力を指します。抵抗感やアーティキュレーションの容易さと密接に関係しています。
音の飛び:音が空間へ効果的に届く能力を指し、演奏の場面における音の存在感と到達力に関係しています
トーンホールの配置:楽器の管体におけるトーンホールの位置、大きさ、間隔の構成です。音程の正確さ、音域の均質性、反応の品質を左右する決定的な要素です。
よくあるご質問
ファミリーを基準にモデルを選ぶべきでしょうか。 ファミリーによる分類は有益な枠組みを提供しますが、楽器の選択は何よりも、求める吹奏感や音色の特性、そして実際の試奏に基づくべきです。R13ファミリーは芯のある響き、倍音の豊かさ、音の飛びを重視する傾向があります。RCファミリーは温かな音色、音の均質性、反応の品質により重きを置きます。一方、第三のファミリーは、より直接的な共鳴の反応と、音域間の全体的なバランスによって際立っています。
R13ファミリーはRCファミリーより優れているのでしょうか、あるいはその逆でしょうか。 いいえ。両者は異なる音色のアプローチに対応する、独立した二つのファミリーです。その適性は演奏家のスタイルや求める音によって変わります。比較試奏こそが、判断のための最良の方法であり続けます。
同じファミリーの二つのモデルは、同じ内径設計を共有しているのでしょうか。 必ずしもそうとは限りません。同じファミリー内であっても、各楽器は目指す音響バランスと反応の特性に応じて、個別の調整が施されます。ここでご紹介したファミリーは、厳密な製造上の区分というよりも、理解のための解釈上の指標としてお考えください。
さらに詳しくお知りになりたい方は、各モデルの専用ページをご覧ください。または、Buffet Crampon正規販売店にお問い合わせのうえ、試奏をご予約ください。
